第103回医師国家試験 E37(2009年)
正答:a・c・d
問題
診断後、医師が保健所長に届け出なければならないのはどれか。3つ選べ。
a.梅毒
b.がん
c.肺結核
d.食中毒
e.麻薬中毒
正答の理由
根拠法と届出先を分けて考えます。感染症法第12条は、結核などは直ちに、梅毒などの全数把握の五類感染症は7日以内に、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事へ届け出ると定めます。食品衛生法は食中毒患者等を診断した医師に、直ちに最寄りの保健所長への届出を求めます。麻薬中毒は届出先が都道府県知事で、保健所長ではありません。条番号は現行のものです。食品衛生法の届出は2019年の厚労省通知の時点では第58条第1項でした。感染症法と麻薬及び向精神薬取締法の出題当時の条文本文は未確認です。公式正答はa、c、dです。
各選択肢の検討
a.梅毒。正しい。感染症法施行規則で全数届出の五類感染症とされ、診断した医師が7日以内に保健所長経由で届け出ます。
b.がん。誤り。診断した医師個人に保健所長への届出義務はありません。現行のがん登録推進法では病院等の管理者が都道府県知事へ届け出ますが、出題後の2013年に成立した別の仕組みです。
c.肺結核。正しい。結核は感染症法で直ちに届け出る感染症で、保健所長を経由します。
d.食中毒。正しい。食品衛生法(現行第63条、2019年の通知の時点では第58条第1項)により、最寄りの保健所長へ届け出ます。
e.麻薬中毒。誤り。医師に届出義務はありますが、麻薬及び向精神薬取締法第58条の2の届出先は居住地の都道府県知事です。
覚えるポイント
梅毒・結核は保健所長経由、食中毒は保健所長へ、麻薬中毒は都道府県知事へ。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(e-Gov法令API)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則(e-Gov法令API)
- 食品衛生法(e-Gov法令API)
- 麻薬及び向精神薬取締法(e-Gov法令API)
- がん登録等の推進に関する法律(e-Gov法令API)
- 「食中毒処理要領」及び「食中毒調査マニュアル」の改正について(平成31年3月29日、厚生労働省)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。