第103回医師国家試験 D12(2009年)
正答:b・c・e
問題
弱視をきたしやすいのはどれか。3つ選べ。
a.近視
b.遠視
c.不同視
d.眼瞼内反
e.先天白内障
正答の理由
公式正答はb・c・eです。弱視は視覚の発達期に、脳へ鮮明な像が届かないことで生じます。原因は斜視、屈折異常、視軸の遮断の3つです。強い遠視では両眼の像がぼけ、不同視では屈折異常の強い眼の像がぼけ、先天白内障では網膜像そのものが遮られます。
各選択肢の検討
a.近視。公式正答ではない。ただし屈折異常の一つとして弱視の原因に挙げる資料があり、強度近視は弱視治療の対象となることがあります。就学前児の調査では近視と片眼弱視の関連は有意でなかった一方、弱視を伴う近視児は平均−5.10 Dと強い近視でした。「近視は弱視を起こさない」とは言えず、選択肢の中で遠視、不同視、先天白内障より優先度が低いという位置づけです。
b.遠視。正しい。両眼に同程度の強い遠視があると屈折性弱視を起こします。
c.不同視。正しい。左右の屈折差が大きいと、屈折異常の強い眼の像がぼけ、不同視弱視になります。
d.眼瞼内反。誤り。睫毛が角膜をこする眼瞼の異常で、刺激症状が問題になります。視軸の遮断による弱視の原因には挙げられていません。
e.先天白内障。正しい。視軸の遮断により形態覚遮断弱視を生じ、手術と屈折矯正、訓練を行います。
覚えるポイント
弱視の原因は斜視・屈折異常(遠視、不同視)・視軸遮断(先天白内障、眼瞼下垂)。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Amblyopia – MSD Manual Professional Edition
- 日本視能訓練士協会:弱視ってなに?
- 小児の眼鏡処方に関する手引き(日本眼科学会雑誌 128巻10号)
- Entropion and Ectropion – MSD Manual Professional Edition
- Refractive Risk Factors for Amblyopia in Turkish Preschoolers: A School-Based Vision Screening Study of 1126 Children
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。