第103回医師国家試験 B30(2009年)
正答:a
問題
吐血の原因として考えにくいのはどれか。
a.食道アカラシア
b.食道静脈瘤
c.Mallory-Weiss 症候群
d.急性胃粘膜病変
e.胃癌
正答の理由
公式正答はaです。吐血は上部消化管出血を示し、消化性潰瘍、静脈瘤などの血管病変、Mallory-Weiss裂傷、胃十二指腸びらんが代表です。食道アカラシアは下部食道括約部の弛緩不全と蠕動障害で、主症状は固形物・液体両方の嚥下障害と未消化物の逆流です。粘膜からの出血を主病態とする病気ではありません。
各選択肢の検討
a.食道アカラシア。考えにくい(本問の答え)。主症状は嚥下障害と未消化物の逆流で、参照した上部消化管出血の原因一覧にも挙げられていません。
b.食道静脈瘤。原因となる。上部消化管出血の5〜33%を占めます。
c.Mallory-Weiss 症候群。原因となる。嘔吐やえずきの後に起こる食道の裂傷で、上部消化管出血の6〜15%を占めます。
d.急性胃粘膜病変。原因となる。胃十二指腸びらんは上部消化管出血の3〜15%を占めます。急性胃粘膜病変の語は資料になく、びらんに対応させた理解です。
e.胃癌。原因となる。出血は進行してからの症状の一つです。ただし大量吐血や下血は多くなく、潜在性出血による貧血の形が多いとされます。
覚えるポイント
吐血は上部消化管出血。アカラシアは嚥下障害と逆流の病気。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Overview of Gastrointestinal Bleeding – MSD Manual Professional Edition
- Achalasia – MSD Manual Professional Edition
- Stomach Cancer – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。