加齢と動脈血ガス|第103回医師国家試験B20

第103回医師国家試験 B20(2009年)

正答:b

問題

動脈血ガス分析で老化によって変化するのはどれか。

a.pH

b.PaO2

c.PaCO2

d.HCO3−

e.BE

正答の理由

公式正答はbです。健常者を調べた研究では、PaO2は年齢とともに低下し(10年あたり約2〜4 mmHg)、それ以外の血液ガス項目に臨床的に意味のある年齢差はないとされます。背景には、正常のA-aDO2が加齢で大きくなることがあります。ただし低下はずっと続くわけではありません。40〜90歳の研究では70〜74歳まで低下した後は年齢との相関がなくなり、70歳超の集団でも年齢との関連はみられませんでした。

各選択肢の検討

a.pH。誤り。参考区間の研究で、年齢差が臨床的に重要とされたのはPaO2の低下だけで、pHは挙げられていません。

b.PaO2。正しい。加齢で低下し(1999年の基準式の研究でも従来の報告と一致)、70歳超の健常者の平均は男性77.0 mmHg、女性73.5 mmHgでした。

c.PaCO2。誤り。40〜90歳の研究で年齢と相関せず、70歳超の健常者でも平均39.4 mmHgでした。

d.HCO3−。誤り。年齢差が臨床的に重要とされたのはPaO2の低下だけで、HCO3−は挙げられていません。

e.BE。誤り。HCO3−と同じく代謝性の酸塩基指標で、年齢差が臨床的に重要な項目には挙げられていません。

覚えるポイント

加齢で下がるのはPaO2(A-aDO2は開大)。PaCO2と酸塩基指標は保たれる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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