自閉スペクトラム症の特徴|第103回医師国家試験A23

第103回医師国家試験 A23(2009年)

正答:a・b

問題

4歳の男児。保育所で他の児に興味を示さないことを指摘され来院した。身長102 cm、体重15.6 kg。乳児期には母親の後追いをせず、現在も一人で遊ぶことが多い。発語が遅く二語文は話せない。換気扇に異常な興味を持っている。

この疾患でみられるのはどれか。2つ選べ。

a.同じ動作を繰り返す。

b.オウム返しに言う。

c.人見知りをする。

d.視線を合わせる。

e.ごっこ遊びを好む。

正答の理由

後追いをしない、他児に興味を示さず一人で遊ぶという対人関係の障害に、言葉の遅れと、換気扇への限局した強い興味がそろっており、自閉症(現在の自閉スペクトラム症)です。診断の柱は社会的コミュニケーションの障害と、限定された反復的な行動・興味で、常同的な動作や反響言語はこの後者の代表例です。公式正答はa・bです。

各選択肢の検討

a.同じ動作を繰り返す。正しい。手をひらひらさせるなどの常同的・反復的な動作は、診断の柱の一つです。

b.オウム返しに言う。正しい。反響言語(エコラリア)で、言語の反復的使用としてみられます。

c.人見知りをする。誤り。人見知りは、見知った人とそうでない人を区別していく過程で8〜9か月ごろから出る正常な反応で、通常2歳までに治まります。後追いがなく対人関心の乏しい本例の特徴として挙げられるものではありません。

d.視線を合わせる。誤り。視線が合いにくいことが特徴で、保護者が最初に気づく手がかりの一つです。

e.ごっこ遊びを好む。誤り。ごっこ遊びなど典型的な遊びへの関心は乏しくなります。

覚えるポイント

自閉スペクトラム症は対人・コミュニケーションの障害+反復行動・限局した興味。常同行動と反響言語を押さえる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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