最長発声持続時間と迷走神経|第103回医師国家試験A2

第103回医師国家試験 A2(2009年)

正答:d

問題

麻痺によって最長発声持続時間が短縮するのはどれか。

a.三叉神経

b.顔面神経

c.舌咽神経

d.迷走神経

e.副神経

正答の理由

声帯の運動は迷走神経とその枝である反回神経が担います。麻痺すると声帯が閉じきらず(声門閉鎖不全)、息もれ性の嗄声となり、発声時に空気が漏れるため一息で声を続けられる時間が短くなります。最長発声持続時間は声門閉鎖不全の評価に用いられ、片側声帯麻痺では短くなる(制限される)所見として記載され、注入術後には延長します。公式正答はdです。

各選択肢の検討

a.三叉神経。誤り。咀嚼筋の運動と顔面の感覚を担います。声帯の運動には関与しないので、発声持続時間の短縮の原因になりません。

b.顔面神経。誤り。表情筋を支配します。喉頭筋を支配しないので、声門閉鎖には関わりません。

c.舌咽神経。誤り。咽頭の感覚や嚥下、舌後方の味覚に関わります。声帯を動かす喉頭筋の支配は迷走神経系です。

d.迷走神経。正しい。本幹や反回神経の障害で声帯麻痺を生じ、声門閉鎖不全のため発声時に呼気が漏れて持続時間が短縮します。

e.副神経。誤り。胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する神経で、声帯の閉鎖には直接関わりません。

覚えるポイント

声帯運動は迷走神経(反回神経)。麻痺で声門閉鎖不全となり、息もれ性嗄声と発声持続時間の短縮を生じる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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