第103回医師国家試験 A1(2009年)
正答:c
問題
膀胱尿管逆流で正しいのはどれか。
a.思春期に発症する。
b.肉眼的血尿を認める。
c.尿路感染症の原因になる。
d.排泄性腎盂造影で診断する。
e.腎機能障害が急速に進行する。
正答の理由
膀胱尿管逆流(VUR)は尿が膀胱から尿管・腎盂へ逆流する小児に多い尿路異常です。膀胱の細菌が上部尿路へ運ばれるため、反復する尿路感染症の原因になります。VUR自体に特徴的な症状はなく、尿路感染症や胎児期の水腎症の精査で見つかるのが通常です。公式正答はcです。
各選択肢の検討
a.思春期に発症する。誤り。VURは小児で最も多い泌尿器系の異常で、乳幼児の尿路感染症や胎児期の水腎症の精査で見つかります。
b.肉眼的血尿を認める。誤り。VUR自体に特徴的な症状はありません。尿路感染に伴う血尿もまれで、典型所見ではありません。
c.尿路感染症の原因になる。正しい。逆流で細菌が上部尿路へ移行し、腎盂腎炎を反復します。尿路感染症の乳幼児の約30〜40%にVURがあるとされます。
d.排泄性腎盂造影で診断する。誤り。診断は排尿時膀胱尿道造影(VCUG)で行います。排尿時に膀胱から尿管へ逆流する造影剤をとらえる検査で、超音波と組み合わせます。
e.腎機能障害が急速に進行する。誤り。感染の反復で生じた腎瘢痕が、長い経過の末に高血圧や腎機能障害へつながります。急速な進行が特徴ではありません。
覚えるポイント
VURは小児の反復性尿路感染の原因で、診断は排尿時膀胱尿道造影、長期の問題は腎瘢痕。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。