急性陰嚢症(精巣捻転)への対応|第102回医師国家試験I44

第102回医師国家試験 I44(2008年)

正答:e

問題

14歳の男子。数時間前からの左陰嚢部の激痛を主訴に来院した。体温36.7℃。陰嚢の発赤および腫脹と精巣の腫大とを認める。

対応として正しいのはどれか。

a.導尿

b.経過観察

c.陰嚢穿刺

d.精巣生検

e.緊急手術

正答の理由

14歳という好発年齢で、数時間前に突然始まった片側陰嚢部の激痛と、陰嚢の発赤・腫脹、精巣の腫大がみられます。精巣捻転は精索がねじれて精巣への血流が絞扼される緊急疾患で、確認した資料では用手整復が成功しなければただちに手術が必要であり、精巣の救済率は6〜8時間の80〜100%から12時間でほぼ0%へ急落すると記載されています。したがって緊急手術が正しい対応で、公式正答はeです。

各選択肢の検討

a.導尿。誤り。排尿障害や尿閉を示す所見はなく、血流障害を解除する手段にもなりません。

b.経過観察。誤り。精巣の救済率は時間とともに急速に低下するため、経過観察は精巣を失う結果につながります。

c.陰嚢穿刺。誤り。捻転の診断にも治療にもならず、確認した資料にも治療手段として挙げられていません。診断に迷う場合はカラードプラ超音波検査が勧められています。

d.精巣生検。誤り。組織診断を要する病態ではなく、血流再開を遅らせるだけです。

e.緊急手術。正しい。用手整復が成功しない場合はただちに手術を行い、同時に対側精巣の固定も行います。

覚えるポイント

思春期の突然の片側陰嚢痛は精巣捻転をまず疑い、時間との勝負なので緊急手術に進む。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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