第102回医師国家試験 I38(2008年)
正答:d
問題
依存性がないのはどれか。
a.睡眠薬
b.鎮痛薬
c.精神刺激薬
d.抗精神病薬
e.ベンゾジアゼピン系抗不安薬
正答の理由
公式正答はdです。依存とは反復使用により中止・減量時に離脱症状が生じる状態を指し、鎮静薬(睡眠薬・ベンゾジアゼピン系抗不安薬)、アンフェタミン類などの精神刺激薬、オピオイド鎮痛薬はいずれも耐性と依存を生じる代表的な薬物です。抗精神病薬は、依存・乱用を扱う項目で取り上げられる薬物群に含まれていません。設問は依存性がないものを選ぶ形式です。
各選択肢の検討
a.睡眠薬。鎮静薬に分類され、感受性のある人では精神的依存が急速に形成されることがあり、身体依存の程度は用量と使用期間に関係します。
b.鎮痛薬。オピオイド鎮痛薬は耐性と生理的依存を生じる代表的な薬物で、オピオイド使用障害として独立した項目が立てられています。
c.精神刺激薬。アンフェタミン類の反復使用は耐性と依存をもたらし、耐性が生じると初期の数百倍の用量を要することもあります。
d.抗精神病薬。正しく、これが正答。乱用薬物として挙げられているのはアンフェタミン類、MDMA、カチノン、コカイン、ベンゾジアゼピン・バルビツール酸(鎮静薬)、γ-ヒドロキシ酪酸、幻覚薬、ケタミン・フェンシクリジン、大麻などで、オピオイドも別項で依存を生じる薬物として扱われています。抗精神病薬はこれらに含まれていません。
e.ベンゾジアゼピン系抗不安薬。鎮静薬に分類され、一定量を一定期間用いた後に中止すると離脱症候群を生じうる薬物です。
覚えるポイント
依存を生じるのは鎮静薬(睡眠薬・ベンゾジアゼピン)、精神刺激薬、オピオイド鎮痛薬、アルコールなど。抗精神病薬は依存性薬物として扱われない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Overview of Toxicity of Illicit Substances
- Sedatives
- Amphetamines
- Opioid Use Disorder
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。