無月経乳漏症候群(高プロラクチン血症)の原因|第102回医師国家試験I24

第102回医師国家試験 I24(2008年)

正答:c・e

問題

無月経乳漏症候群の原因疾患はどれか。2つ選べ。

a.Basedow病

b.Kallmann症候群

c.プロラクチノーマ

d.多嚢胞性卵巣症候群

e.Chiari-Frommel症候群

正答の理由

公式正答はcとeです。乳汁漏出は高プロラクチン血症を示唆する所見で、その代表がプロラクチン産生下垂体腺腫(プロラクチノーマ)です。高プロラクチン血症はゴナドトロピン分泌を抑えて性腺機能低下を招くため、乳汁漏出と無月経が組み合わさります。産褥期も生理的に高プロラクチン状態であり、分娩後に乳汁漏出と無月経が持続するものがChiari-Frommel症候群と呼ばれます。

各選択肢の検討

a.Basedow病。誤り。プロラクチン分泌を増やすのは甲状腺機能亢進症ではなく甲状腺機能低下症で、TRHの増加がTSHとともにプロラクチン分泌を高めるためです。

b.Kallmann症候群。誤り。GnRH分泌障害に嗅覚低下を伴う低ゴナドトロピン性性腺機能低下症で、無月経の原因にはなりますが乳汁漏出はきたしません。

c.プロラクチノーマ。正しく、これが正答の一つ。乳汁漏出の多くはプロラクチン産生下垂体腺腫によるもので、乳汁漏出のある女性では無月経や稀発月経を伴うことが多いとされます。

d.多嚢胞性卵巣症候群。誤り。高アンドロゲン血症・排卵障害・多嚢胞性卵巣形態を特徴とし、稀発月経や無月経をきたしますが、高プロラクチン血症の原因一覧には挙げられておらず、乳汁漏出を特徴としません。

e.Chiari-Frommel症候群。正しく、これが正答の一つ。産褥期は高プロラクチン血症の生理的な原因として挙げられており、分娩後に授乳(乳頭刺激)が続くことでプロラクチン分泌が高まり、乳汁漏出と無月経が遷延する視床下部性の機能的高プロラクチン血症がこの名で呼ばれます。成人女性ではArgonz-del Castillo症候群とともに特発性乳汁漏出・無月経症候群と総称されます。

覚えるポイント

乳汁漏出をみたら高プロラクチン血症を考える。代表はプロラクチノーマで、産褥後に遷延するものがChiari-Frommel症候群。甲状腺は低下症が原因になる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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