第102回医師国家試験 I9(2008年)
正答:b
問題
精巣腫瘍で最も頻度が高いのはどれか。
a.扁平上皮癌
b.セミノーマ
c.胎児性癌
d.絨毛癌
e.奇形腫
正答の理由
公式正答はbです。精巣腫瘍の大部分は胚細胞に由来し、MSDは胚細胞腫瘍をセミノーマ(40%)と非セミノーマ(60%)に大別しています。非セミノーマは奇形腫・胎児性癌・卵黄嚢腫瘍・絨毛癌などを含む総称なので、単一の組織型としてはセミノーマが最も多くなります。日本泌尿器科学会の診療ガイドラインも「精巣腫瘍の約50%は、転移を認めないStage Ⅰのセミノーマ」と記載しています。
各選択肢の検討
a.扁平上皮癌。誤り。精巣腫瘍取り扱い規約の胚細胞腫瘍の組織分類に扁平上皮癌は含まれていません。
b.セミノーマ。正しい。胚細胞腫瘍の約40%を占め、単一の組織型としては最も多いものです。国内ガイドラインでも精巣腫瘍の約50%がStage Ⅰセミノーマとされています。
c.胎児性癌。誤り。非セミノーマに含まれる組織型の一つで、単独の頻度はセミノーマに及ばず、混合型の成分として出現することが多いものです。
d.絨毛癌。誤り。非セミノーマの一型で頻度は低い一方、転移のリスクは最も高い組織型とされています。
e.奇形腫。誤り。非セミノーマに含まれ、胚細胞腫瘍のなかでは転移のリスクが最も低い組織型とされています。
覚えるポイント
精巣腫瘍は胚細胞腫瘍が主体。セミノーマ約40%、非セミノーマ約60%(複数の組織型の総称)で、単一型ではセミノーマが最多。混合型も多い。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Testicular Cancer – Oncology – MSD Manual Professional Edition
- 精巣腫瘍診療ガイドライン 2015年版(日本泌尿器科学会)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。