第102回医師国家試験 G34(2008年)
正答:b
問題
腹腔内膿瘍への対応で適切なのはどれか。
a.動脈塞栓術
b.ドレナージ
c.エタノール注入
d.ラジオ波焼灼
e.硬化療法
正答の理由
腹腔内膿瘍の治療はドレナージであり、経皮的カテーテルまたは手術によってほとんどすべての膿瘍を排膿します。抗菌薬は血行性拡散を抑えるために介入の前後で投与しますが、それだけでは治癒させられない補助的な治療です。公式正答はbです。
各選択肢の検討
a.動脈塞栓術。誤り。肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓術などで用いられる手技で、膿瘍腔の排膿にはなりません。
b.ドレナージ。正しい。経皮的カテーテルまたは手術による排膿が治療の中心で、抗菌薬は補助にとどまります。小さい膿瘍など一部が例外とされます。
c.エタノール注入。誤り。膿瘍に対して挙げられている処置は排膿であり、薬液を注入しても膿瘍腔の内容は排出できません。
d.ラジオ波焼灼。誤り。小さな肝細胞癌などに対する局所の焼灼療法で、膿瘍の治療法ではありません。
e.硬化療法。誤り。食道・胃静脈瘤に対する内視鏡治療などで用いられるもの(現在は内視鏡的結紮術が優先)で、膿瘍には用いません。
覚えるポイント
腹腔内膿瘍はまずドレナージ(経皮的または手術)。抗菌薬は補助。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Intra-Abdominal Abscesses – Gastroenterology – MSD Manual Professional Edition
- Hepatocellular Carcinoma – Oncology – MSD Manual Professional Edition
- Varices – Gastroenterology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。