わが国の慢性透析療法の現況|第102回医師国家試験G27

第102回医師国家試験 G27(2008年)

正答:c

問題

我が国の透析患者について正しいのはどれか。

a.患者数は減少している。

b.半数が在宅血液透析を行っている。

c.導入時の平均年齢は上昇している。

d.欧米の透析患者よりも生存率が低い。

e.導入原疾患の第1位は慢性糸球体腎炎である。

正答の理由

出題時点で最新であった日本透析医学会統計調査(2006年12月31日現在)によれば、慢性透析患者数は264,473人で前年より6,708人増加し、導入患者の平均年齢は66.4歳で1983年の51.9歳から毎年着実に上昇しています。在宅血液透析は全国147人(0.0%)にとどまり、導入原疾患は1998年以降糖尿病性腎症が第1位です(2006年は糖尿病性腎症42.9%、慢性糸球体腎炎25.6%)。公式正答はcです。

各選択肢の検討

a.患者数は減少している。誤り。2006年末の慢性透析患者数は264,473人で、前年より6,708人増加しています。

b.半数が在宅血液透析を行っている。誤り。2006年の在宅血液透析患者は全国で147人(0.0%)にすぎず、昼間血液透析が80.7%(213,454人)、夜間透析が15.7%、CAPDが3.4%です。

c.導入時の平均年齢は上昇している。正しい。導入患者の平均年齢は1983年51.9歳から2006年66.4歳へと毎年着実に上昇しています(同年の年末患者平均年齢は64.4歳)。

d.欧米の透析患者よりも生存率が低い。誤り。7か国の血液透析患者16,720例を追跡したDOPPSでは、粗1年死亡率は日本6.6%、欧州15.6%、米国21.7%で、日本が最も低い値でした。

e.導入原疾患の第1位は慢性糸球体腎炎である。誤り。1998年に糖尿病性腎症が第1位となり、2006年は糖尿病性腎症42.9%に対し慢性糸球体腎炎は25.6%です。

覚えるポイント

日本の透析は患者数増加・導入時年齢上昇・原疾患1位は糖尿病性腎症・在宅HDはごく少数・生存率は欧米より良好。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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