低蛋白血症をきたす消化管疾患|第102回医師国家試験G16

第102回医師国家試験 G16(2008年)

正答:a・b

問題

低蛋白血症がみられるのはどれか。2つ選べ。

a.偽膜性腸炎

b.Ménétrier病

c.胃カルチノイド

d.過敏性腸症候群

e.原発性乳糖不耐症

正答の理由

公式正答はa・bです。どちらも消化管から蛋白が漏れ出て血清蛋白が下がる病態です。偽膜性腸炎はClostridioides difficileの毒素による粘膜傷害で起こり、重症・劇症例では蛋白漏出性腸症による低アルブミン血症が腹水の成因の一つとして挙げられています。Ménétrier病は胃粘膜の肥厚で巨大皺襞と多量の粘液分泌をきたす病気で、粘膜透過性の亢進による蛋白漏出性胃症となり、著明な蛋白喪失が特徴です。

各選択肢の検討

a.偽膜性腸炎。正しい。C. difficile毒素による粘膜傷害から蛋白漏出性腸症を生じ、低アルブミン血症をきたしうるとされます。

b.Ménétrier病。正しい。胃粘膜の肥厚による蛋白漏出性胃症が本態で、著明な蛋白喪失を特徴とします。

c.胃カルチノイド。誤り。消化管神経内分泌腫瘍の症状として低蛋白血症は挙げられていません。

d.過敏性腸症候群。誤り。排便に関連する反復性の腹痛と便通の変化で定義される疾患で、蛋白が失われる病態ではありません。

e.原発性乳糖不耐症。誤り。ラクターゼ欠損で未消化の二糖が浸透圧性の水様下痢・腹部膨満・鼓腸を起こすもので、蛋白の漏出ではありません。

覚えるポイント

低蛋白血症をきたす消化管疾患は「蛋白が漏れる」病気。Ménétrier病=蛋白漏出性胃症、重症の偽膜性腸炎=蛋白漏出性腸症。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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