吐血をきたす疾患|第102回医師国家試験F5

第102回医師国家試験 F5(2008年)

正答:a

問題

吐血が主訴となるのはどれか。

a.食道静脈瘤

b.急性腸炎

c.腸閉塞

d.急性胆嚢炎

e.急性膵炎

正答の理由

MSDマニュアルは吐血(hematemesis)を赤い血を嘔吐することと定義しています。これは上部消化管(Treitz靱帯より口側)からの出血を示す所見で、原因としては消化性潰瘍・血管病変・静脈瘤が挙げられています。選択肢のうち上部消化管の出血源は食道静脈瘤だけです。公式正答はaです。

各選択肢の検討

a.食道静脈瘤。正しい。食道は上部消化管にあり、MSDマニュアルも吐血の代表的原因として静脈瘤を挙げています。門脈圧亢進により生じ、破裂すると大量吐血を来します。

b.急性腸炎。誤り。病変は上部消化管より肛門側で、主症状は下痢・腹痛です。出血があっても血便の形をとり、吐血にはなりません。

c.腸閉塞。誤り。閉塞部より口側の内容が逆流して嘔吐しますが、吐くのは腸内容であって血液ではありません。

d.急性胆嚢炎。誤り。右季肋部痛・発熱・悪心が主で、消化管腔内への出血源がないため吐血は主訴になりません。

e.急性膵炎。誤り。上腹部痛と嘔吐が主症状ですが、吐物は血性ではありません。吐血がみられるのは仮性動脈瘤の破裂など合併症を伴った場合で、主訴にはなりません。

覚えるポイント

吐血=Treitz靱帯より口側(上部消化管)からの出血。食道静脈瘤・消化性潰瘍・Mallory-Weiss症候群が代表。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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