第102回医師国家試験 F3(2008年)
正答:a
問題
死体検案書について正しいのはどれか。
a.死因統計の資料となる。
b.歯科医師も交付できる。
c.直接死因は警察官が決定する。
d.検案日と検案書発行日は同一である。
e.検案をした医師以外の医師も交付できる。
正答の理由
厚生労働省の記入マニュアルは、死亡診断書(死体検案書)の意義を「人間の死亡を医学的・法律的に証明する」ことと「我が国の死因統計作成の資料となる」ことの2つと明記しています。死因統計は人口動態統計として公表されます。公式正答はaです。
各選択肢の検討
a.死因統計の資料となる。正しい。記入マニュアルは死体検案書の2つの意義の一つとして死因統計作成の資料となることを挙げ、厚生労働省が人口動態統計として公表しています。
b.歯科医師も交付できる。誤り。作成交付の義務を定める条文は、医師法第19条第2項が「診断書若しくは検案書」であるのに対し、歯科医師法第19条第2項は「診断書」のみで検案書を含みません。死体検案書を交付できるのは医師です。
c.直接死因は警察官が決定する。誤り。記入マニュアルは「(ア)欄に直接死因を1つ記入します」として、医師が医学的因果関係に従って記載する手順を示しています。異状を認めれば所轄警察署に届け出ますが、死因を記載するのは検案した医師です。
d.検案日と検案書発行日は同一である。誤り。様式には「診断(検案)年月日」と「本診断書(検案書)発行年月日」の欄が別に設けられ、マニュアルは「それぞれ記入します」としています。両者が異なりうることを前提とした様式です。
e.検案をした医師以外の医師も交付できる。誤り。医師法第20条は「自ら検案をしないで検案書を交付してはならない」と定めています。受診後24時間以内の死亡についての例外規定は、死亡診断書に関するものです。
覚えるポイント
死体検案書は自ら検案した医師だけが交付する。意義は死亡の医学的・法律的証明と死因統計の資料の2つ。検案年月日と発行年月日は別欄。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。