第102回医師国家試験 E33(2008年)
正答:e
問題
乳幼児突然死症候群〈SIDS〉について正しいのはどれか。
a.窒息などの外因死を含めた疾患概念である。
b.我が国には診断のガイドラインがない。
c.生後6か月以降に発症することが多い。
d.予防のためにうつぶせ寝が勧められる。
e.予防のために両親の禁煙が勧められる。
正答の理由
厚生労働省研究班の「乳幼児突然死症候群(SIDS)に関するガイドライン」(平成17年3月)は、SIDSを「それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群」と定義し、生後2か月から6か月に多いとしています。危険因子は喫煙・非母乳保育・うつぶせ寝で、厚生労働省は「うつ伏せ寝」「人工栄養哺育」「保護者等の習慣的喫煙」の3つを避けるべき育児習慣として普及啓発しています。公式正答はeです。
各選択肢の検討
a.窒息などの外因死を含めた疾患概念である。誤り。死亡状況調査と解剖でも原因が同定されないものをいい、窒息や虐待などの外因死は鑑別して除外します。
b.我が国には診断のガイドラインがない。誤り。平成17年4月に研究班のガイドラインが公表され、平成18年には日本SIDS学会の「診断の手引き」に基づく診断フローチャートも示されています。
c.生後6か月以降に発症することが多い。誤り。ガイドラインは生後2か月から6か月に多く、まれに1歳以上で発症することがあるとしています。
d.予防のためにうつぶせ寝が勧められる。誤り。うつぶせ寝は発生の危険性を相対的に高める因子で、避けるべき育児習慣に挙げられています。
e.予防のために両親の禁煙が勧められる。正しい。保護者等の習慣的喫煙は危険性を高める因子であり、禁煙は国の普及啓発の柱の一つです。
覚えるポイント
SIDSは解剖でも原因不明の1歳未満の突然死。生後2〜6か月に多く、仰向け寝・母乳・禁煙が予防。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)に関するガイドライン(平成17年3月 厚生労働省研究班)
- 平成18年度乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間 実施要綱(厚生労働省)
- 赤ちゃんが安全に眠れるように(こども家庭庁)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。