味覚障害の原因|第102回医師国家試験E30

第102回医師国家試験 E30(2008年)

正答:a

問題

味覚障害を起こすのはどれか。

a.亜鉛欠乏

b.マンガン中毒

c.カルシウム欠乏

d.マグネシウム欠乏

e.アルミニウム中毒

正答の理由

亜鉛欠乏は味覚低下(hypogeusia)と嗅覚障害をきたす代表的な微量元素欠乏です。厚生労働省の重篤副作用マニュアルでも、味覚障害の原因の14.5%が亜鉛欠乏性とされ、薬物性味覚障害の機序も薬剤の亜鉛キレート作用とそれに続く亜鉛欠乏による味細胞の代謝障害が指摘されています。公式正答はaです。

各選択肢の検討

a.亜鉛欠乏。正しい。味覚低下と嗅覚障害のほか、成長障害、脱毛、性腺機能低下などをきたし、味覚障害の原因として頻度が高いものです。

b.マンガン中毒。誤り。鉱山や精錬での長期曝露によりParkinson病やWilson病に似た神経症状を起こします。

c.カルシウム欠乏。誤り。低カルシウム血症の症状は知覚異常・テタニー・けいれんなどで、味覚障害は主症状ではありません。

d.マグネシウム欠乏。誤り。低カリウム血症や低カルシウム血症を伴いやすく、食欲不振・悪心・嘔吐・傾眠・脱力・振戦・テタニーなどが問題になります。味覚障害は主症状ではありません。

e.アルミニウム中毒。誤り。腎機能が低下した人での蓄積により骨の病変や脳症が問題になるもので、味覚障害は特徴ではありません。

覚えるポイント

味覚障害といえば亜鉛欠乏。薬剤性も亜鉛のキレートによる欠乏が主な機序。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第102回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました