Alzheimer型認知症とせん妄の鑑別|第102回医師国家試験E20

第102回医師国家試験 E20(2008年)

正答:c

問題

Alzheimer型認知症〈痴呆〉とせん妄とを鑑別できる症候はどれか。

a.不穏

b.徘徊

c.意識障害

d.易刺激性

e.記銘力低下

正答の理由

MSDのせん妄と認知症の比較表では、意識レベルはせん妄で「さまざまに障害される」、認知症では「高度になるまで障害されない」とされます。Alzheimer病の診断基準にも「意識障害がないこと」が含まれます。不穏・徘徊・易刺激性は認知症の行動症状としても高頻度で、記銘力低下は認知症の中核症状です。両者を分けられるのは意識障害です。公式正答はcです。

各選択肢の検討

a.不穏。誤り。せん妄でも認知症でもみられ、どちらかに決める手がかりにはなりません。

b.徘徊。誤り。MSDはAlzheimer病でよくみられる行動障害として徘徊・焦燥・大声・被害念慮を挙げています。

c.意識障害。正しい。せん妄では意識レベルが変動しながら障害されますが、認知症では高度になるまで保たれ、Alzheimer病の診断基準にも意識障害がないことが入ります。

d.易刺激性。誤り。どちらでも生じうる非特異的な症状です。

e.記銘力低下。誤り。近時記憶の障害はAlzheimer病の中核症状で、せん妄でも記憶は障害されうるため鑑別には使えません。

覚えるポイント

せん妄は急性で注意と意識が変動し可逆的、認知症は緩徐で記憶が中心、意識は保たれる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第102回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました