妊娠中期の母体生理的変化|第102回医師国家試験E14

第102回医師国家試験 E14(2008年)

正答:c

問題

妊娠中期の妊婦で生理的に減少または低下するのはどれか。

a.心拍数

b.呼吸数

c.平均動脈圧

d.循環血液量

e.糸球体濾過量

正答の理由

公式正答はcです。妊娠第2三半期には子宮胎盤循環の拡大と血液粘稠度・アンジオテンシン感受性の低下によって全身血管抵抗が下がり、心拍出量やレニン・アンジオテンシンが増えていても血圧は低下し、脈圧が開大します。

各選択肢の検討

a.心拍数。誤り。心拍出量を増やすため心拍数は通常の70/分から90/分程度まで上がり、軽度の頻脈は妊娠中の生理的所見です。

b.呼吸数。誤り。プロゲステロンの作用で二酸化炭素を下げるため、1回換気量・分時換気量とともに呼吸数も増加します。

c.平均動脈圧。正しい。妊娠中期には全身血管抵抗の低下により血圧が下がり脈圧が開大します。第3三半期には血圧が元に戻ることがあります。

d.循環血液量。誤り。総血液量は心拍出量と並行して増え、とくに血漿量が約50%増加するため希釈性貧血を生じます。

e.糸球体濾過量。誤り。GFRは30〜50%増加し、妊娠16〜24週にピークとなってほぼ満期まで保たれるため、BUNとクレアチニンは低下します。

覚えるポイント

妊娠では心拍出量・血液量・GFR・換気量が増え、血管抵抗の低下により中期に血圧が下がる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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