免疫担当細胞とその役割|第102回医師国家試験E10

第102回医師国家試験 E10(2008年)

正答:c

問題

免疫担当細胞と役割の組合せで正しいのはどれか。

a.NK細胞 ――――― 抗原提示

b.樹状細胞 ――――― 自己免疫

c.Tリンパ球 ――――― 移植免疫

d.Bリンパ球 ――――― 抗体依存性細胞傷害〈ADCC〉

e.マクロファージ ――――― 補体活性化

正答の理由

公式正答はcです。細胞傷害性T細胞はドナーのMHCを直接認識する経路と、自己MHC上に提示された断片を認識する間接経路で働き、移植臓器の拒絶反応の主役となります。

各選択肢の検討

a.NK細胞 ――――― 抗原提示。誤り。NK細胞は抗原特異的受容体をもたない自然リンパ球で、MHCクラスIを失った細胞をアポトーシスに導く細胞傷害が役割です。抗原提示は樹状細胞・マクロファージ・B細胞が担います。

b.樹状細胞 ――――― 自己免疫。誤り。樹状細胞は皮膚や組織で抗原を取り込み、所属リンパ節でT細胞を活性化する代表的な抗原提示細胞です。

c.Tリンパ球 ――――― 移植免疫。正しい。CD8陽性の細胞傷害性T細胞が移植臓器の拒絶に中心的に働きます。

d.Bリンパ球 ――――― 抗体依存性細胞傷害〈ADCC〉。誤り。B細胞(形質細胞)は抗体を作る側です。その抗体のFc部分をCD16(FcγRIIIa)で捉えて標的細胞を殺すのはNK細胞などのFc受容体をもつ細胞です。

e.マクロファージ ――――― 補体活性化。誤り。マクロファージの主な役割は貪食・抗原提示・サイトカイン産生です。補体の古典経路は抗原抗体複合体などで、レクチン経路・第二経路は病原体の糖鎖や表面で活性化されます。

覚えるポイント

NK=細胞傷害とADCC、樹状細胞=抗原提示、T細胞=移植拒絶、B細胞=抗体産生、マクロファージ=貪食と抗原提示。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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