構成失行と頭頂葉|第102回医師国家試験E7

第102回医師国家試験 E7(2008年)

正答:b

問題

運動障害はなく、全般的な知能の低下は顕著ではないが、図形の模写ができなくなった。

障害部位はどれか。

a.前頭葉

b.頭頂葉

c.側頭葉

d.後頭葉

e.視床

正答の理由

公式正答はbです。見て理解でき手も動くのに図形を描けないのは構成失行です。失行は学習した運動パターンの記憶が蓄えられる頭頂葉やその連絡路の障害で生じ、とくに非優位半球の頭頂葉は描画などの空間的操作に重要です。

各選択肢の検討

a.前頭葉。誤り。前頭葉は随意運動・遂行機能・発話(Broca野)を担い、障害では意欲低下や脱抑制、運動麻痺、運動性失語が前景に立ちます。

b.頭頂葉。正しい。失行の責任病巣は主として頭頂葉とその連絡路で、非優位側頭頂葉の損傷では描画能力が落ち、よく学習した動作ができなくなる空間運動性の障害(失行)が生じます。

c.側頭葉。誤り。側頭葉は聴覚・記憶・言語理解(Wernicke野)に関与し、障害では健忘や感覚性失語が主体です。

d.後頭葉。誤り。後頭葉は視覚処理の中枢で、障害では同名半盲や皮質盲が生じます。本例は図形を見て認識できているので合いません。

e.視床。誤り。視床は感覚の中継核で、障害では対側の感覚障害や視床痛が主体となります。

覚えるポイント

図形の模写ができない=構成失行。失行の責任病巣は頭頂葉(とくに非優位半球)とその連絡路。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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