性分化とテストステロン|第102回医師国家試験E5

第102回医師国家試験 E5(2008年)

正答:c

問題

正しいのはどれか。

a.X染色体上に精巣決定因子が存在する。

b.Klinefelter症候群では血中LHが低値である。

c.テストステロンは二次性徴の発現に必要である。

d.精巣内のSertoli細胞がテストステロンを分泌する。

e.精巣性女性化症候群では血中テストステロンが低値である。

正答の理由

公式正答はcです。テストステロンはLeydig細胞が産生し、全身循環に出て筋の発達・骨成長・二次性徴の発現・性欲の維持に働きます。思春期の上昇とともに二次性徴が現れ、精子形成が始まります。

各選択肢の検討

a.X染色体上に精巣決定因子が存在する。誤り。精巣決定因子SRYはY染色体上の遺伝子で、46,XXでもXp-Yp転座などでY由来のSRYが入ると精巣分化が起こります。

b.Klinefelter症候群では血中LHが低値である。誤り。Klinefelter症候群は原発性性腺機能低下症の代表で、テストステロンによる負のフィードバックが不足するためLH・FSHはむしろ高値になります。

c.テストステロンは二次性徴の発現に必要である。正しい。小児期は低値で、思春期に上昇して二次性徴の発現と精子形成の開始をもたらします。Klinefelter症候群で補充療法を行うのもこのためです。

d.精巣内のSertoli細胞がテストステロンを分泌する。誤り。テストステロンを産生するのは精細管の間にあるLeydig細胞(間質細胞)です。Sertoli細胞はFSHを受けて精子形成を支持し、インヒビンを分泌します。

e.精巣性女性化症候群では血中テストステロンが低値である。誤り。完全型アンドロゲン不応症はアンドロゲン受容体の機能異常が本態で、46,XY・精巣を有し、テストステロンとLHは正常〜高値です。

覚えるポイント

SRYはY染色体上。Leydig=テストステロン、Sertoli=精子形成支持とインヒビン。Klinefelterはゴナドトロピン高値、アンドロゲン不応症はテストステロン正常〜高値。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第102回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました