第102回医師国家試験 C11(2008年)
正答:a
問題
尿毒症でみられないのはどれか。
a.嗄声
b.乏尿
c.貧血
d.肺水腫
e.意識障害
正答の理由
尿毒症は腎不全の進行で老廃物が蓄積して生じる全身症状で、消化器症状、倦怠感、精神活動の低下、筋攣縮やけいれん、体液貯留による心不全などを伴い、貧血も特徴です。嗄声は声帯や反回神経の障害で生じる症状であり、尿毒症の全身症状には含まれません。公式正答はaです。
各選択肢の検討
a.嗄声。正しい(公式正答=みられない)。嗄声は喉頭や反回神経の障害による症状で、尿毒症の全身症状には含まれません。
b.乏尿。誤り(みられる)。乏尿は成人で1日尿量500mL未満をいい、腎自体の障害を含む腎不全で生じます。
c.貧血。誤り(みられる)。機能するネフロンが減ってエリスロポエチン産生が低下するため、正球性正色素性貧血がCKDステージ3以降の特徴となります。
d.肺水腫。誤り(みられる)。ナトリウムと水の貯留(溢水)により心不全をきたし、浮腫や呼吸困難を生じます。肺水腫はその進んだ形で、尿毒症でみられる所見です。
e.意識障害。誤り(みられる)。早期から精神活動の低下がみられ、進行すると高血圧性・代謝性の脳症によるけいれんや意識障害をきたします。
覚えるポイント
尿毒症は多臓器にわたる全身症状(消化器・神経・循環・血液)。嗄声は含まれない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Chronic Kidney Disease|MSD Manual Professional Edition
- Oliguria|Merck Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。