第102回医師国家試験 A13(2008年)
正答:b
問題
血管新生緑内障をきたすのはどれか。
a.視神経乳頭炎
b.網膜中心静脈閉塞症
c.網膜色素変性
d.中心性漿液性網脈絡膜症
e.加齢黄斑変性
正答の理由
公式正答はbです。血管新生緑内障は網膜虚血を背景に虹彩や隅角に新生血管と線維血管膜ができて房水の流出が妨げられる続発緑内障で、代表的な原因は増殖糖尿病網膜症と虚血型の網膜静脈閉塞症です。網膜中心静脈閉塞症ではおよそ16%に網膜または虹彩の新生血管(虹彩ルベオーシス)が生じ、閉塞から数週から数か月で続発緑内障をきたすとされています。
各選択肢の検討
a.視神経乳頭炎。誤り。視神経の炎症で、眼痛と片眼性の視力低下が主症状です。網膜の広範な虚血を起こす病気ではなく、血管新生緑内障の原因には挙げられていません。
b.網膜中心静脈閉塞症。正しい。約16%に網膜・虹彩の新生血管が生じ、数週から数か月後に続発性(血管新生)緑内障をきたしうるとされます。治療は虚血に対する汎網膜光凝固が柱です。
c.網膜色素変性。誤り。網膜と網膜色素上皮が緩徐に変性する遺伝性疾患で、夜盲と視野狭窄が主症状です。虚血による血管新生を起こす病態ではありません。
d.中心性漿液性網脈絡膜症。誤り。血管新生緑内障の原因として挙げられているのは増殖糖尿病網膜症・虚血型網膜静脈閉塞症・眼虚血症候群・眼腫瘍・重い眼外傷で、中心性漿液性網脈絡膜症は含まれていません。
e.加齢黄斑変性。誤り。同じく血管新生緑内障の原因の一覧に含まれていません。黄斑の新生血管と、虹彩・隅角に新生血管を作る網膜虚血とは別の病態です。
覚えるポイント
血管新生緑内障は網膜虚血(増殖糖尿病網膜症・虚血型網膜静脈閉塞症・眼虚血症候群)から起こる。虹彩ルベオーシスを見たら隅角を確認する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Central Retinal Vein Occlusion and Branch Retinal Vein Occlusion
- Neovascular glaucoma: pathophysiology, diagnosis, and contemporary management
- Retinitis Pigmentosa
- Optic Neuritis
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。