注意欠陥多動性障害〈ADHD〉|第102回医師国家試験A7

第102回医師国家試験 A7(2008年)

正答:d

問題

注意欠陥多動性障害〈ADHD〉について正しいのはどれか。

a.小児の約0.5%にみられる。

b.女児に多い。

c.知的障害が合併する。

d.脳内ドパミン神経系の異常がみられる。

e.副腎皮質ステロイド薬が有効である。

正答の理由

公式正答はdです。ADHDの神経基盤として、上部脳幹と前頭−中脳路での活動低下を伴うドパミン系・ノルアドレナリン系の違いが示されています。治療に中枢刺激薬が使われるのもこの系に働くためです。

各選択肢の検討

a.小児の約0.5%にみられる。誤り。世界の小児・青年のおよそ7〜9%とされ、桁が違います(過剰診断の指摘もあります)。

b.女児に多い。誤り。全体では男児が約2倍です。多動・衝動優勢型は男児にとくに多く、不注意優勢型は男女ほぼ同頻度です。

c.知的障害が合併する。誤り。知的能力障害はADHDとは別の神経発達症で、ADHDに必ず伴うものではありません。併存しやすいのは反抗挑発症・素行症などの行動の問題です。

d.脳内ドパミン神経系の異常がみられる。正しい。上部脳幹と前頭−中脳路の活動低下を伴うドパミン系・ノルアドレナリン系の違いが病態として挙げられています。

e.副腎皮質ステロイド薬が有効である。誤り。薬物療法の中心は中枢刺激薬などで、副腎皮質ステロイド薬は治療に用いません。

覚えるポイント

ADHDは小児の7〜9%、男児に約2倍。ドパミン・ノルアドレナリン系の異常が背景で、治療は中枢刺激薬と行動療法・教育的介入。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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