肺血栓塞栓症は肺を通る血流と左心系への還流を減らす|第120回医師国家試験F32

第120回医師国家試験 F32(2026年)

正答:c

問題

左房への血液還流低下が失神の原因と考えられるのはどれか。

a.急性心筋梗塞

b.僧帽弁狭窄症

c.肺血栓塞栓症

d.房室ブロック

e.大動脈弁狭窄症

正答の理由

肺血栓塞栓症では肺動脈の閉塞と肺血管抵抗の上昇により、右室から肺へ送り出される血流が減少します。その結果、肺静脈を介して左房へ戻る血液が減り、左室への充満と心拍出量が低下して失神を起こし得るため、cが正答です。

各選択肢の検討

a.急性心筋梗塞:心筋の収縮力低下や不整脈などが失神の原因となり得ます。本問の還流低下の機序とは異なります。

b.僧帽弁狭窄症:左房から左室へ流れる部位の狭窄であり、左房へ戻る血液の減少という本問の機序とは区別します。

c.肺血栓塞栓症:肺血流が妨げられて左房への還流が低下し、正答です。

d.房室ブロック:高度の徐脈や心停止による心拍出量低下が失神の機序となります。

e.大動脈弁狭窄症:左室から大動脈への駆出の障害が問題となり、労作時の心拍出量増加が制限されます。

覚えるポイント

血流を右室→肺動脈→肺→肺静脈→左房とたどります。肺動脈の閉塞は右心系の負荷を増やす一方、左心系へ届く血液を減らします。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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