第120回医師国家試験 F15(2026年)
正答:d
問題
上部消化管内視鏡検査で数珠状の食道静脈瘤を認め、血マメ様の red color signを認めた。
この病変への対応で適切なのはどれか。
a.生検
b.ステント留置術
c.トロンビン末の散布
d.内視鏡的静脈瘤硬化療法
e.プロトンポンプ阻害薬の経口投与
正答の理由
数珠状の食道静脈瘤に血マメ様のred color signを認め、破裂・出血の危険を考える所見です。選択肢の中では、静脈瘤に対する内視鏡的治療であるdの内視鏡的静脈瘤硬化療法が適切です。
各選択肢の検討
a.生検:拡張した静脈に鉗子で損傷を加えると出血の危険があり、静脈瘤を確認するための生検は行いません。
b.ステント留置術:難治性の急性静脈瘤出血で救済的な止血手段となる場合がありますが、出血の記載がない本問で予防的対応として選びません。
c.トロンビン末の散布:表面への散布だけでは静脈瘤そのものに対する十分な予防治療になりません。
d.内視鏡的静脈瘤硬化療法:硬化剤を用いて静脈瘤を治療する方法で、この選択肢の中では適切です。
e.プロトンポンプ阻害薬の経口投与:酸分泌を抑える薬であり、単独では静脈瘤の破裂予防に必要な対応になりません。
覚えるポイント
red color signは出血リスクを評価する所見です。現在出血していることと同義ではありません。実際の治療法は肝予備能や静脈瘤の状態なども踏まえて決め、内視鏡的静脈瘤結紮術なども選択肢になります。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。