第120回医師国家試験 E32(2026年)
正答:d
問題
85 歳の女性。右大腿骨頸部骨折のため入院し、人工骨頭置換術を受けた。術後3 日目にリハビリテーションが開始された。術後 2 週間の時点で座位への体位変換にも軽介助が必要で、歩行器で 3 m 歩行が可能な状態である。認知機能には問題なく意思疎通が可能である。むせることはなく食事を摂取できている。担当医は現時点で、退院先を検討するにあたり、リハビリテーションによる ADL の改善の見込み及び必要なリハビリテーションの期間について、情報収集が必要と判断した。
担当医が初めに情報を求めるべき職種はどれか。
a.管理栄養士
b.言語聴覚士
c.作業療法士
d.理学療法士
e.医療ソーシャルワーカー
正答の理由
退院先を検討するため、座位への体位変換や歩行といった基本動作能力の改善見込みと、必要な訓練期間を知りたい場面です。これらを評価し訓練する理学療法士に、まず情報を求めるdが正答です。
各選択肢の検討
a.管理栄養士:栄養状態や食事療法の専門職ですが、今回まず知りたい基本動作の回復見込みの主な評価担当ではありません。
b.言語聴覚士:コミュニケーションや摂食嚥下などに関わります。本例では意思疎通・嚥下に問題を認めず、主な課題は起居・歩行です。
c.作業療法士:身の回りの活動や生活への復帰を支援し、退院支援にも重要です。ただし、本問の中心となる起居・歩行の見通しは理学療法士にまず確認します。
d.理学療法士:基本動作能力を評価・訓練し、回復の見込みと訓練経過に関する情報を提供できるため、正答です。
e.医療ソーシャルワーカー:社会資源の活用や退院先の調整を支援しますが、運動機能の回復見込みは訓練担当者から情報を得ます。
覚えるポイント
「座る・立つ・歩く」の評価は理学療法士を中心に確認します。退院先の最終判断は、本人の希望、住環境、介助者、他職種の評価も合わせて行います。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。