第120回医師国家試験 E27(2026年)
正答:a
問題
研修医と指導医との会話を以下に示す。
研修医:「昨日の救急当直では、重症の患者さんが搬入されて、そのまま入院になったので大変でした。少し、頑張りすぎました」
指導医: 「疲れているようだね。体調は大丈夫かな。最近は医師の働き方も見直されているね」
研修医:「そうなんですね。一緒に当直した先生から①『研修医には労働時間の制限がない』と教わったんですが、ほかの先輩は②『働き方改革は医師のためでもある』とも言ってました。別の先生は、③『指導医の指示による学会発表の準備は業務と認められる』って言ってましたし … あと、私自身も④『研修医も働き方改革の対象である』ってずっと思ってました。それに⑤『労働基準法に違反する労働をさせると病院管理者に対して罰則がある』なんて言ってた人もいて、もう何が正しいのか分からなくなってきました」
下線部のうち、研修医の話の内容で誤っているのはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤
正答の理由
研修医も労働者として労働関係法令の適用を受け、労働時間の制限があります。臨床研修等に対応する特例的な水準が適用される場合でも無制限にはならないため、①が誤りです。
各選択肢の検討
a.①:研修医にも労働時間の制限があり、誤った説明なので正答です。
b.②:医師の健康を守り、持続可能な医療提供を支えるための改革でもあり、適切です。
c.③:上司の明示・黙示の指示の下で行う発表準備は労働時間に該当します。指示のない自発的な研鑽とは区別して判断します。
d.④:研修医も対象であり、適切です。
e.⑤:違反内容に応じ、使用者としての責任を負う管理者などが罰則の対象となり得ます。全ての違反で自動的に管理者個人に刑罰が科されるという意味ではありません。
覚えるポイント
A水準とC-1水準などでは時間外・休日労働の上限や要件が異なります。研修医だから自動的に特例水準になるわけではなく、適用水準と施設の指定などを確認します。上限は働かせてよい目標時間ではありません。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。