病状を理解していない患者にはまず本人の理解を尋ねる|第120回医師国家試験E13

第120回医師国家試験 E13(2026年)

正答:e

問題

心不全の増悪予防のための生活習慣改善指導を遵守できておらず、入退院を繰り返している患者本人から、「心臓が悪いとは知らなかった」との発言があった。

適切な医師の返答はどれか。

a.「これまでに何度も説明してきたはずです」

b.「左室駆出率が全周性に高度低下しています」

c.「ご家族に説明しますから、連れてきてください」

d.「一生懸命に治療しているのですが、病気の進行は仕方ありません。心臓が悪いのです」

e.「ご自分の病状についてどのように理解されているのか、わかる範囲で教えてください」

正答の理由

説明した内容が患者にどう伝わっているかを、責めずに確認する必要があります。まず本人の言葉で病状の理解を尋ねるeが適切です。理解のずれを把握したうえで、分かりやすい説明と実行可能な生活指導につなげます。

各選択肢の検討

a.何度も説明したはず:患者を責める返答となり、理解できていない理由や支援の必要性を把握できません。

b.左室駆出率が全周性に高度低下:専門用語を追加するだけでは、本人の理解の確認になりません。

c.家族を連れてきて:家族の支援は有用な場合がありますが、本人の理解や意向を確かめず家族への説明に切り替えるのは適切ではありません。

d.進行は仕方ない:理解のずれや生活上の障壁を確認せず、改善可能性を検討する前に結論付けています。

e.どのように理解しているか尋ねる:開かれた質問で本人の認識を確認できるため、正答です。

覚えるポイント

「説明した」と「伝わった」は同じではありません。説明後も本人の言葉で内容を確認するティーチバックを活用します。指導を実行できない理由には、理解以外に経済面、認知・身体機能、生活環境などもあります。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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