スチル病の典型疹は発熱時のサーモンピンク疹で解熱とともに消退する|第120回医師国家試験C65

第120回医師国家試験 C65(2026年)

正答:c・e

問題

22 歳の女性。発熱を主訴に来院した。

現病歴 : 2 週間前から 39 °Cを超える発熱が連日出現し、 1 週間前に自宅近くの診療所を受診した。解熱鎮痛薬と抗菌薬が処方されたが、その後も発熱が続き、咽頭痛、膝と手指の関節痛も出現したため、受診した。

既往歴 : 3 歳時に肺炎。

生活歴 : 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。

家族歴 : 特記すべきことはない。

現症 : 意識は清明。体温 39.4 °C。脈拍 112/分、整。血圧 98/50 mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 96 %(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。左肋骨弓下に脾を 1 cm 触知する。両膝と近位指節間関節とに腫脹と圧痛を認める。四肢に径 1 〜 2 cm の淡い紅斑を複数認める。皮膚硬化を認めない。

検査所見 : 尿所見:蛋白(−)、糖(−)、潜血(−)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球 422 万、Hb 11.2 g/dL、Ht 42 %、網赤血球 2.2 %、白血球 16,300 (桿状核好中球 15 %、分葉核好中球 70 %、単球 6 %、リンパ球 9 %)、血小板 36 万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、IgG 1,614 mg/dL (基準861〜1,747)、IgA 166 mg/dL (基準 93〜393)、IgM 166 mg/dL (基準 50〜269)、総ビリルビン 0.4 mg/dL、直接ビリルビン 0.2 mg/dL、AST 288 U/L、ALT 165 U/L、 LD 322 U/L(基準 124〜222)、 ALP 126 U/L (基準 38〜113)、 γ‐GT 32 U/L (基準 9 〜32)、CK 66 U/L(基準 41〜153)、尿素窒素 22 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、 尿酸 4.9 mg/dL、 血糖 98 mg/dL、 TSH 3.6 μU/mL (基準 0.2〜4.0)、FT3 2.8 pg/mL(基準 2.3〜4.3)、 FT4 1.6 ng/dL (基準 0.8〜2.2)、フェリチン2,266 ng/mL(基準 20〜120)。免疫血清学所見:CRP 12.2 mg/dL、抗核抗体陰性、リウマトイド因子〈RF〉陰性、抗 SS‐A 抗体陰性、C3 132 mg/dL (基準 52〜112)、C4 51 mg/dL (基準 16〜51)。血液培養は陰性。

この疾患の典型的な皮疹の特徴はどれか。 2 つ選べ。

a.魚鱗癬を呈する。

b.水疱を形成する。

c.平熱時に消退する。

d.Nikolsky 現象が陽性となる。

e.色調はサーモンピンクである。

正答の理由

成人発症スチル病の典型的な皮疹は、発熱に伴って出現する淡いサーモンピンク色の紅斑で、解熱すると消退する一過性の性質があります。したがってcとeが正答です。持続する非典型疹もあり、すべての皮疹がこの経過をとるわけではありません。

各選択肢の検討

a.魚鱗癬:乾燥した鱗屑を伴う所見で、典型的なスチル疹とは異なります。

b.水疱形成:本疾患の典型疹は一過性の紅斑で、水疱ではありません。

c.平熱時に消退:発熱と連動して出没する性質に合い、正答です。

d.Nikolsky現象:表皮が剥離する所見で、典型的なスチル疹の特徴ではありません。

e.サーモンピンク:特徴的な淡い紅斑の色調で、正答です。

覚えるポイント

診察時に皮疹が消えていても、発熱時の出現状況や写真が手掛かりになります。皮疹と体温の時間的な関係を確認します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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