中枢性思春期早発症では男児の精巣容積が増大する|第120回医師国家試験C40

第120回医師国家試験 C40(2026年)

正答:e

問題

9 歳の男児。陰毛発生を主訴に母親に連れられて来院した。 6 歳ごろからクラスで一番背が高かった。 1 年前から陰毛が発生し、最近、腋毛もみられるようになったため、母親が不安になり来院した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。 身長 150 cm(+ 3.6 SD)、 体重 52 kg。 肥満度 30 %。 体温 36.8 °C。 血圧116/78 mmHg。口腔内に異常を認めない。甲状腺と頸部リンパ節の腫大を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。皮疹を認めない。頭部単純 MRI で視床下部から鞍上部にかけて径 3 cm の腫瘤を認める。この児に認めるのはどれか。

a.多汗

b.頻脈

c.小陰茎

d.女性化乳房

e.精巣容積増大

正答の理由

年齢不相応な身長の伸びと早い陰毛・腋毛の発生があり、視床下部から鞍上部の病変も認めます。中枢性思春期早発症を考え、ゴナドトロピンによる精巣の発育を反映する精巣容積増大が適切です。腫瘤の組織型までこの記載だけで断定する問題ではありません。

各選択肢の検討

a.多汗:甲状腺機能亢進症などでみられますが、本例の病態に対応する代表的所見としてはeが適切です。

b.頻脈:甲状腺機能亢進症などを考える所見で、思春期早発症の中心的所見ではありません。

c.小陰茎:性腺機能低下などで考える所見で、進行する男性化とは合いません。

d.女性化乳房:思春期にみられることはありますが、男児の中枢性思春期発来の基本となる所見は精巣発育です。

e.精巣容積増大:LH・FSHによる性腺刺激を反映し、正答です。

覚えるポイント

陰毛だけでは副腎由来アンドロゲンの影響も考えます。精巣発育、成長速度、骨年齢、ホルモン検査などを合わせて中枢性か末梢性かを評価します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第120回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました