高血糖時の血清浸透圧の計算|第120回医師国家試験A75

第120回医師国家試験 A75(2026年)

正答:315 mOsm/kgH₂O

問題

10 歳の女児。嘔吐を主訴に母親に連れられて受診した。 8 歳時に 1 型糖尿病と診断され、インスリン強化療法を行っている。昨夜から発熱と嘔吐があり、食事がとれずインスリン注射を行っていなかった。意識は傾眠状態。身長 140 cm (+ 0.5 SD)、体重 38 kg。体温 37.5 °C。脈拍 132/分、整。血圧 100/44 mmHg。呼吸数 35/分。SpO2 100 %(room air)。口腔内と皮膚は乾燥し、皮膚ツルゴールの低下を認める。尿所見:糖 3 +、ケトン体 4 +。血液生化学所見:総蛋白 7.2 g/dL、アルブミン 4.3 g/dL、尿素窒素 56 mg/dL、クレアチニン 1.7 mg/dL、随時血糖918 mg/dL、HbA1c 8.0 % (基準 4.9〜6.0)、Na 122 mEq/L、K 6.3 mEq/L、Cl 81 mEq/L。静脈血ガス分析:pH 7.07、PCO2 25 Torr、HCO3− 7 mEq/L。この患者の血清浸透圧の予想値を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合は、小数第 1 位を四捨五入すること。

正答の理由

血清浸透圧の予想値は、2×Na+血糖/18+尿素窒素/2.8で計算します。与えられたNa122mEq/L、血糖918mg/dL、尿素窒素56mg/dLをそのまま代入すると、244+51+20=315となります。

計算の手順

1.Naの項:2×122=244。

2.血糖の項:918÷18=51。

3.尿素窒素の項:56÷2.8=20。

4.合計:244+51+20=315mOsm/kgH₂O。整数になるため、指定された四捨五入で値は変わりません。

5.尿素窒素を含めない有効浸透圧とは区別します。また、ここでNaを高血糖補正後の値に置き換えて、血糖の効果を二重に加えないようにします。

覚えるポイント

予測血清浸透圧=2Na+血糖/18+BUN/2.8。測定Naを用い、有効浸透圧との違いを確認します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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