樹枝状角膜病変と角膜知覚低下|第120回医師国家試験A66

第120回医師国家試験 A66(2026年)

正答:c

問題

67 歳の女性。数日前からの左眼視力低下と眼痛を主訴に来院した。左眼の矯正視力は 0.6(矯正不能)。左眼のフルオレセイン染色後の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 29)を別に示す。右眼に異常を認めない。この疾患で正しいのはどれか。

a.縮瞳する。

b.再発は稀である。

c.角膜知覚が低下する。

d.自己免疫疾患である。

e.治療に副腎皮質ステロイドを用いる。別冊No. 29

別冊No.29:フルオレセインで樹枝状に染色される角膜病変
出典:厚生労働省・第120回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

フルオレセインで樹枝状に染まる角膜上皮病変から、上皮型の角膜ヘルペスを考えます。単純ヘルペスウイルスに関連する角膜神経障害によって、角膜知覚が低下することが特徴です。再発し得る疾患で、上皮型病変にステロイドを安易に使用すると悪化のおそれがあります。

画像の見方

角膜上皮に分枝する樹枝状の染色像を認めます。角膜ヘルペスに典型的な形態ですが、写真から角膜知覚を測定することはできず、知覚検査や細隙灯所見を合わせて診断します。

各選択肢の検討

a.縮瞳する:本疾患の特徴を表す所見ではありません。瞳孔径だけで角膜ヘルペスを診断することはできません。

b.再発は稀:誤りです。ウイルスの潜伏と再活性化によって再発することがあります。

c.角膜知覚が低下:正しい所見です。角膜神経の障害に関連し、診断上の手掛かりとなります。

d.自己免疫疾患:上皮型角膜ヘルペスの中心はウイルス感染です。実質型では免疫反応も関与しますが、自己免疫疾患と分類するものではありません。

e.ステロイドを用いる:提示された上皮型病変への選択として不適切です。実質型などで抗ウイルス治療と併用する場合があり、病型を分けて判断します。

覚えるポイント

角膜ヘルペスは上皮型と実質型で治療上の注意が異なります。樹枝状病変を認めたら、抗ウイルス治療と眼科での評価を優先します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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