調理の段取りが組めない遂行機能障害|第120回医師国家試験A33

第120回医師国家試験 A33(2026年)

正答:e

問題

68 歳の女性。 1 か月前に前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症し、開頭クリッピング術を受けた。意識は清明で、明らかな麻痺は認めない。食事、整容、更衣、移動、排尿および排便は自立している。家族や友人を認識して穏やかに話すことができる。包丁は使えるが、段取りが悪くなり、順序立てて調理ができなくなった。この患者の高次脳機能障害で最も考えられるのはどれか。

a.失行

b.失語

c.失認

d.せん妄

e.遂行機能障害

正答の理由

包丁を使う個々の動作は可能ですが、目的に向けて手順を組み立て、順序立てて調理することができません。計画、実行、結果の確認などをまとめる遂行機能の障害に合う所見です。基本的な日常生活が自立していても、複雑な家事や仕事で障害が明らかになることがあります。

各選択肢の検討

a:失行では、麻痺などでは説明できない習得動作の障害を考えます。本問の中心は個々の動作よりも段取りです。

b:会話は可能で、言語の理解・表出の障害は中心ではありません。

c:家族や友人を認識でき、対象を認知できない失認を示す記載はありません。

d:意識は清明で、注意や意識水準が変動するせん妄を示す経過ではありません。

e:正しい。手順を計画し、順序立てて行うことが難しくなっています。

覚えるポイント

「道具は使えるが、段取りが組めない」は遂行機能障害を考える手掛かりです。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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