第120回医師国家試験 A18(2026年)
正答:d
問題
1 か月の男児。肛門部の異常に気付いた母親に連れられて受診した。体温37.6 °C。心拍数 100/分、整。血圧 80/46 mmHg。呼吸数 20/分。腹部は軽度膨隆している。腸雑音に異常を認めない。肛門周囲の発赤部は柔らかく、波動を認め、(別冊No. 2)触れると痛がる様子がある。肛門部の写真を別に示す。適切な対応はどれか。
a.絶食
b.沐浴の中止
c.消炎鎮痛薬の内服
d.発赤部の切開排膿
e.副腎皮質ステロイド軟膏の塗布別冊No. 2

正答の理由
肛門周囲の発赤・腫脹に加え、触れると痛がり、波動を認めることから、膿がたまった肛門周囲膿瘍を考えます。乳児の病変では清潔を保ちながら経過をみる場合もありますが、本問のように膿瘍が形成され、波動と疼痛がある場合は切開排膿を選びます。
画像の見方
肛門周囲に発赤と腫脹がみられます。波動と疼痛は設問の診察所見であり、写真だけから判定した所見ではありません。画像上部の白い領域は原本にある状態を維持しています。
各選択肢の検討
a:絶食だけでは、たまった膿への処置にはなりません。
b:沐浴を中止することが治療ではありません。肛門周囲の清潔を保つことが重要です。
c:鎮痛薬だけでは膿瘍を解除できません。
d:正しい。膿を排出して炎症の改善を図ります。
e:感染性の膿瘍に副腎皮質ステロイド軟膏を塗ることを選びません。
覚えるポイント
肛門周囲の発赤・腫脹・疼痛に波動があれば膿瘍形成を考える。乳児でも、本問は切開排膿が必要な状態です。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。