第120回医師国家試験 A1(2026年)
正答:a
問題
胃癌に伴う消化管穿孔による汎発性腹膜炎の治療で適切なのはどれか。
a.緊急手術
b.腹腔穿刺ドレナージ
c.薬物による抗癌治療
d.プロトンポンプ阻害薬投与
e.上部消化管内視鏡によるクリッピング術
正答の理由
消化管の穿孔によって腹腔内全体に炎症が広がった状態では、漏出の原因を処置し、腹腔内の汚染を除く必要があります。胃癌に対する治療計画より先に、穿孔と腹膜炎への緊急対応を優先します。輸液や抗菌薬などの全身管理と並行して緊急手術を行う、という判断です。
各選択肢の検討
a:正しい。穿孔部の処置と腹腔内の洗浄・ドレナージによって感染源の制御を図ります。術式は全身状態や癌の進行度で変わります。
b:腹腔穿刺だけでは、消化管から内容物が漏れ続ける原因を十分に処置できません。
c:抗癌治療は、今起こっている穿孔と汎発性腹膜炎への緊急処置にはなりません。
d:胃酸分泌を抑制しても、穿孔部と腹腔内汚染への対応はできません。
e:限局した医原性穿孔などでは内視鏡閉鎖を検討することがありますが、本問の胃癌穿孔による汎発性腹膜炎に対する選択ではありません。
覚えるポイント
穿孔性の汎発性腹膜炎では、感染源の制御を急ぐ。癌が背景にあっても、まず救命のための腹膜炎治療を考えます。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。