第119回医師国家試験 B17(2025年)
正答:e
問題
透析導入されていない保存期末期腎不全患者の食事療法で制限が必要ないのはどれか。
a.リン
b.食塩
c.蛋白質
d.カリウム
e.エネルギー
正答の理由
透析導入前の進行した腎不全では、食塩、蛋白質、カリウム、リンを病態や検査値に応じて調整・制限します。一方、必要なエネルギーまで不足すると体蛋白が分解され、低栄養や尿毒症の悪化につながるため、eのエネルギーは十分に確保します。摂取量は年齢、体格、活動量などに合わせます。
各選択肢の検討
a.リン:排泄が低下して高リン血症を起こしやすく、摂取量の調整・制限が必要です。
b.食塩:高血圧や体液過剰を防ぐため制限します。
c.蛋白質:保存期末期腎不全では尿毒素負荷などを考慮して摂取量を調整します。栄養状態も評価し、過度の制限は避けます。
d.カリウム:排泄低下による高カリウム血症に注意し、血清値や病態に応じて制限します。
e.エネルギー:不足させず必要量を確保します。ほかの栄養素を制限するからといって、エネルギーまで一律に減らしません。
覚えるポイント
腎不全の食事療法は「何でも減らす」ものではありません。蛋白質などの調整と必要なエネルギーの確保を両立し、低栄養・サルコペニアを防ぎます。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。