第119回医師国家試験 A8(2025年)
正答:e
問題
尿路結石症の予防で正しいのはどれか。
a.低カルシウム食が推奨される。
b.予防法は結石成分によらず同じである。
c.野菜と果実の摂取量を制限することが推奨される。
d.食事によるナトリウム摂取量を制限する必要はない。
e.1 日尿量が 2,000 mL 以上となるように水分摂取が推奨される。
正答の理由
尿量を増やすと尿中の結石成分の濃度が下がり、結晶の形成・成長を抑えられます。本問では1日尿量2,000 mL以上を目標に水分を摂取するeが正答です。予防には十分な飲水に加え、結石成分や尿の性状に合わせた食事・薬物療法を組み合わせます。
各選択肢の検討
a.低カルシウム食が推奨される:誤り。一般に食事からのカルシウムを過度に制限しません。食事中のカルシウムを減らすと、腸管内でシュウ酸が吸収されやすくなるためです。
b.予防法は結石成分によらず同じである:誤り。飲水などの共通対策に加え、尿酸結石、カルシウム結石、シスチン結石などに応じた対策が必要です。
c.野菜と果実の摂取量を制限することが推奨される:誤り。一律の制限は推奨されません。シュウ酸の多い食品など、具体的なリスクに応じて調整します。
d.食事によるナトリウム摂取量を制限する必要はない:誤り。食塩の過剰摂取は尿中カルシウム排泄の増加などを招くため、減塩が重要です。
e.1日尿量が2,000 mL以上となるように水分摂取が推奨される:正しい。飲水量そのものと尿量を混同しないことが重要です。
覚えるポイント
結石予防の基本は尿を薄めることです。2,000 mLは本問の尿量であり、飲水量ではありません。現在のEAU指針では、一般対策の表で尿量2.0〜2.5 L/日を示し、推奨文では24時間尿量2.5 L超を目標としています。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。