第118回医師国家試験 D45(2024年)
正答:d
問題
69歳の女性。不随意運動を主訴に来院した。15年前に右手の振戦が出現し、動作が遅くなったため受診したところ、Parkinson病と診断された。抗Parkinson病薬を内服し、症状は改善した。5年前から歩行困難が出現した。1年前から抗Parkinson病薬の効果が持続しなくなり、時間により歩行不能が出現するようになった。抗Parkinson病薬を増量したところ、体幹や上下肢を不規則に繰り返し動かす不随意運動が出現し、座位も保てなくなった。
下線部の不随意運動はどれか。
a.チック
b.ジストニア
c.静止時振戦
d.ジスキネジア
e.ミオクローヌス
正答の理由
長期治療中のParkinson病で薬効時間の短縮を認め、増量後に体幹・上下肢の不規則な不随意運動が出現した。薬剤性ジスキネジアと判断する。典型的にはレボドパ作用が強い時間帯などに生じ、治療薬の量や投与方法の調整を考える。本文だけで正確な薬効ピークとの時間関係までは断定しない。
各選択肢の検討
a:チックは比較的定型的で急速な運動を繰り返すもので、本例の薬剤増量後の広範な不規則運動とは異なる。
b:ジストニアは持続性・反復性の筋収縮による異常姿勢やねじれが主体で、ここに示された不規則運動はジスキネジアに合う。
c:静止時振戦は規則的な振動であり、体幹を含めた不規則な運動とは異なる。
d:正しい。抗Parkinson病薬の長期使用・増量に伴うジスキネジアを考える。
e:ミオクローヌスは瞬間的な電撃様の筋収縮であり、記載の運動とは異なる。
覚えるポイント
薬効切れの無動と、薬効が強いときなどのジスキネジアを区別する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。