第118回医師国家試験 B34(2024年)
正答:c
問題
72歳の女性。頭痛および眼痛を主訴に来院した。昨夜から右眼の痛みとともに頭痛が出現し増悪している。視力は右眼0.05(矯正不能)、左眼1.0。右眼の瞳孔径は4 mmで直接対光反射は消失。閉瞼させて指で触れると、左眼球が弾性軟、右眼球が明らかに硬い。右眼の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 3)を別に示す。
対応で適切なのはどれか。
a.経過観察
b.抗菌薬点眼
c.縮瞳薬点眼
d.眼球マッサージ
e.グルココルチコイド内服

正答の理由
cの縮瞳薬点眼です。急な眼痛・頭痛、視力低下、中等度散瞳と対光反射消失、硬い眼球から急性閉塞隅角緑内障発作を考えます。選択肢ではピロカルピンなどの縮瞳薬が適切です。実際には眼科で眼圧を速やかに下げ、瞳孔ブロックを解除するレーザー治療などを検討します。
画像の見方
角膜は白く霞み、細隙光で角膜と虹彩の間の前房が浅いことが分かります。眼痛・視力低下、瞳孔反応の消失、硬い眼球を合わせ、眼圧上昇による角膜浮腫と急性閉塞隅角発作を考えます。
各選択肢の検討
a.経過観察:視機能を失う危険のある眼科救急で、待機は不適切です。
b.抗菌薬点眼:主病態である眼圧上昇・隅角閉塞を解消しません。
c.縮瞳薬点眼:瞳孔ブロックによる閉塞隅角への治療に用います。高度眼圧上昇時は先に眼圧を下げて反応を得る必要があります。
d.眼球マッサージ:急性閉塞隅角発作への適切な処置ではありません。
e.グルココルチコイド内服:第一に選ぶ眼圧下降・隅角閉塞解除の治療ではありません。
覚えるポイント
高齢者の頭痛・悪心に眼痛や視力低下を伴う場合、急性緑内障発作も考えます。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。