第117回医師国家試験 B34(2023年)
正答:e
問題
ある病棟で研修医Aが担当患者数名の採血のために、1つのトレイで全員分の採血管を運び採血を行った。しかし、指導医がそのうち2名の患者の検査結果がそれぞれの病状経過に沿わないことに気付き、研修医Aに再検査(2回目の採血)を指示した。結果として、研修医Aが1回目の採血の際に2名の患者の採血管を取り違えたことが明らかとなった。
研修医Aが次に行う対応として適切なのはどれか。
a.所轄の警察署に届け出る。
b.検査結果の削除依頼をする。
c.2名の患者に3回目の採血を行う。
d.院外の事故調査委員会に調査を依頼する。
e.医療安全部門にインシデントレポートを提出する。
正答の理由
採血管の取り違えが判明しており、医療安全部門にインシデントレポートを提出して原因分析・再発防止につなげるeが適切です。患者の安全を確認し、上級医への報告や必要な説明・記録の訂正も院内手順に従って行います。
各選択肢の検討
a.所轄の警察署に届け出る。:この事例を所轄警察署へ届け出ることが次の標準対応ではありません。
b.検査結果の削除依頼をする。:誤りの経緯を残さず単に削除するのではなく、追跡できる形で訂正・管理します。
c.2名の患者に3回目の採血を行う。:再検査で取り違えが確認されており、目的のない3回目の採血は不要です。
d.院外の事故調査委員会に調査を依頼する。:まず院内の医療安全管理体制で報告・検討します。
e.医療安全部門にインシデントレポートを提出する。:正しい。取り違えの要因と予防策を組織で共有します。
覚えるポイント
報告は個人を責めるためではなく、取り違えを防ぐ仕組みの改善に用いる。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。