疥癬はヒゼンダニによる接触感染|第117回医師国家試験A67

第117回医師国家試験 A67(2023年)

正答:c

問題

76歳の男性。全身の強い瘙痒を主訴に来院した。介護老人保健施設に入所中である。2か月前から全身に瘙痒があり、瘙痒のために夜も眠れないことがある。腋窩、体幹、四肢、手掌および陰部に紅色の丘疹や搔破痕がみられる。手掌の丘疹部から採取した検体の顕微鏡写真(別冊No.36)を別に示す。

正しいのはどれか。

a.蚊により媒介される。

b.有効な治療薬はない。

c.ヒトからヒトへ感染する。

d.近年はまれな疾患となった。

e.アトピー性皮膚炎の原因の一つである。

ヒゼンダニの虫体と卵様構造。
別冊No.36:皮膚検体顕微鏡写真 / 出典:厚生労働省・第117回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

施設入所者の強い夜間瘙痒と手掌・陰部などの丘疹、検体中のヒゼンダニから疥癬と診断します。ヒトからヒトへ主に密接な皮膚接触で感染します。角化型疥癬では虫体数が多く、短時間の接触や環境を介する伝播にも注意します。

画像の見方

類円形の虫体に短い脚を認め、近傍には卵様の楕円形構造がみられます。瘙痒と皮疹の分布と合わせ、ヒゼンダニによる疥癬の所見です。

各選択肢の検討

a.蚊の媒介ではなく、ヒゼンダニの接触感染です。

b.イベルメクチン内服や適切な外用殺ダニ薬など有効な治療があります。

c.正しい。接触感染のため、接触者の評価と同時治療も検討します。

d.施設などで集団発生することがあり、まれだからと除外できません。

e.アトピー性皮膚炎の原因ではありません。瘙痒の鑑別として区別します。

覚えるポイント

患者の治療に加え、接触者と寝具・衣類などを適切に管理します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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