躁状態の観念奔逸と誇大妄想|第116回医師国家試験F56

第116回医師国家試験 F56(2022年)

正答:a・c

問題

34歳の女性。「誰彼かまわず夜中に電話をする」状態が持続するため、母親に連れられて来院した。2週間前から話している内容がまとまらない、些細なことを契機に笑い出すと止まらないなど、普段とは異なる行動がみられた。睡眠をほとんどとっていないが、本人は疲れを感じていない。親戚や友人の電話でマンションや車の購入計画などを話し、相手が反対すると激しく怒り出すようになった。血液検査、脳画像検査、脳波検査、脳脊髄液検査で異常は認めず、違法薬物の摂取もなかった。

この患者でみられる症状はどれか。2つ選べ。

a.観念奔逸

b.反響言語

c.誇大妄想

d.させられ体験

e.カタレプシー

正答の理由

睡眠欲求の減少、多弁、活動性亢進、易怒性、高額な購入計画から躁状態を考えます。考えが次々移る観念奔逸と、能力や財力を過大に確信する誇大妄想が提示肢で合致します。単に購入を考えるだけで妄想とせず、症例全体の病的高揚と判断します。

各選択肢の検討

a.正しい。連想が次々に移って話題がまとまりにくくなります。

b.他者の言葉を繰り返す症状で、記載されていません。

c.正しい。躁状態で自己評価が病的に高まり、誇大的な確信を持ち得ます。

d.自分の行為や思考が外から操られる体験です。

e.他者に取らされた姿勢を保つ緊張病症状で、本例に記載はありません。

覚えるポイント

躁状態では睡眠欲求減少、多弁・観念奔逸、誇大性に注目する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第116回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました