COPDの気流閉塞と肺気腫の力学|第116回医師国家試験F4

第116回医師国家試験 F4(2022年)

正答:d

問題

慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉の呼吸機能について正しいのはどれか。

a.残気量減少

b.1秒率> 70 %

c.肺拡散能増加

d.静肺コンプライアンス増加

e.上に凸のフローボリューム曲線

正答の理由

COPDでは呼気の気流閉塞と空気のとらえ込みが生じます。特に肺気腫では肺胞壁が破壊されて弾性収縮力が低下し、肺が膨らみやすくなるため静肺コンプライアンスが増加します。COPDは気道病変と気腫性病変がさまざまな割合で存在するため、すべての患者でコンプライアンス増加や拡散能低下が同程度にみられるわけではありません。

各選択肢の検討

a.空気のとらえ込みにより残気量は通常増加します。

b.診断では気管支拡張薬後の1秒率70%未満という気流閉塞を確認します。

c.肺気腫では肺胞・毛細血管床の減少により拡散能が低下し得ます。増加は典型像ではありません。

d.正しい。肺気腫で弾性収縮力が低下すると静肺コンプライアンスが増加します。

e.閉塞性障害では呼気側の下行脚が下に凹む形状になります。

覚えるポイント

COPDの共通所見は気流閉塞。コンプライアンス増加と拡散能低下は主に肺気腫を反映する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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