第116回医師国家試験 E12(2022年)
正答:d
問題
正面および側面の頸部写真(別冊No. 1)を別に示す。
緊急気道確保時に穿刺あるいは切開するのに最も適した部位はどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤

正答の理由
挿管も酸素化もできない緊急時に前頸部から気道へアクセスする部位は、甲状軟骨と輪状軟骨の間の輪状甲状膜です。写真の④がその高さに相当します。通常の気管切開と緊急の輪状甲状膜切開を区別し、実施は訓練された医療者が適切な器材と手順で行います。
画像の見方
正面と側面の対応する高さが①〜⑤で示されています。③の甲状軟骨隆起より下で、⑤の胸骨上窩より上にある④が、甲状軟骨と輪状軟骨の間の輪状甲状膜の高さに相当します。皮膚上の目印だけに頼らず軟骨と膜の位置を確認することが重要です。
各選択肢の検討
a.輪状甲状膜より頭側で、目的部位ではありません。
b.輪状甲状膜より頭側で、目的部位ではありません。
c.甲状軟骨の喉頭隆起付近で、膜の位置より上です。
d.正しい。甲状軟骨の下、輪状軟骨の上にある輪状甲状膜の位置です。
e.輪状甲状膜より尾側で、胸骨上窩に近い位置です。
覚えるポイント
緊急前頸部アクセスは甲状軟骨と輪状軟骨の間の輪状甲状膜を確認する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第116回医師国家試験問題および正答
- Difficult Airway Society:2015 Plan D(輪状甲状膜を同定して前頸部アクセス)
- NHS掲載DAS2015:輪状甲状膜の同定とPlan D
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。