虐待が疑われる児童の通告と守秘義務|第116回医師国家試験E2

第116回医師国家試験 E2(2022年)

正答:e

問題

医師の行動として適切なのはどれか。

a.診断のため本人の同意なく患者の家系を調べた。

b.診療の内容を患者の実名を含めてSNSに投稿した。

c.検体の血液が余ったので本人の同意なく遺伝子配列を解析した。

d.学習のため本人の同意なく患者の皮膚所見をホームページに載せた。

e.虐待が疑われるため家族の同意なく児童の情報を児童相談所に通報した。

正答の理由

児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合は、確証や家族の同意を待たず、児童相談所等へ通告します。守秘義務は法令に基づく通告を妨げません。一方、診療情報のSNS公開や遺伝学的解析等を、本人の同意等の必要な手続きなしで行うことは適切ではありません。

各選択肢の検討

a.家族歴の通常の問診を超えて本人の意思を無視して家系を調べてよいということにはなりません。

b.実名と診療情報の公開はプライバシーを侵害します。

c.検体が余っても任意の遺伝子解析に自由に使えるわけではなく、目的に応じた説明・同意や倫理的手続きが必要です。

d.学習目的でも患者の情報・写真を無断で公開しません。

e.正しい。児童の保護を優先し、法令に基づいて必要な情報を通告します。

覚えるポイント

児童虐待の通告は「疑い」で行い、家族の同意を待たない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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