小児Cushing症候群と成長曲線|第116回医師国家試験D67

第116回医師国家試験 D67(2022年)

正答:c・e

問題

3歳の男児。半年前からの多毛と体重増加を主訴に母親とともに来院した。

身長92.5cm、体重18.5kg。体温36.7℃。脈拍124/分、整。血圧134/86mmHg。呼吸数24/分。SpO2 99%(room air)。活気良好。顔色良好。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。満月様顔貌と中心性肥満を認める。患児の成長曲線(別冊No.27)を別に示す。

診断に必要なホルモン検査はどれか。2つ選べ。

a.LH

b.PTH

c.ACTH

d.アドレナリン

e.コルチゾール

体重は増える一方で身長の伸びが鈍化している成長曲線
別冊No.27:成長曲線 / 出典:厚生労働省・第116回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

満月様顔貌、中心性肥満、多毛、高血圧に加え、成長曲線では体重増加に対して身長の伸びが鈍化しています。単純性肥満とは異なるこの組合せはCushing症候群を疑う所見です。コルチゾール過剰を確認し、ACTHによりACTH依存性か副腎性かを評価します。随時の一回測定だけで確定せず、日内変動、尿中遊離コルチゾールや抑制試験等を専門的に選びます。

画像の見方

体重は増える一方で身長の伸びが鈍化している成長曲線。

各選択肢の検討

a.性腺刺激ホルモンで、主病態の診断の中心ではありません。

b.カルシウム・リン代謝を調節するホルモンです。

c.正しい。コルチゾール過剰の原因を分類する際に評価します。

d.褐色細胞腫等で問題となりますが、本例の成長障害・肥満の組合せはコルチゾール過剰を疑います。

e.正しい。過剰分泌の確認が診断の中心です。

覚えるポイント

体重増加と身長増加の鈍化が同時にみられたら小児Cushing症候群を疑う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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