第116回医師国家試験 B16(2022年)
正答:e
問題
経管栄養を目的とした仰臥位での経鼻胃管の挿入について適切なのはどれか。
a.挿入前に鼻腔にリドカインを塗布する。
b.挿入時に患者の頸部を後屈させる。
c.標準的な成人では鼻孔から 35 cm の深さまで挿入する。
d.挿入後生理食塩液を注入し流入音を確認する。
e.チューブ先端位置をエックス線写真で確認する。
正答の理由
経管栄養を注入する前に、チューブが気道へ迷入せず胃に到達していることを確認します。選択肢ではエックス線写真による先端位置の確認が適切です。先端だけでなくチューブの全走行も確認し、正しい位置が確定するまでは栄養剤・薬液等を注入しません。
各選択肢の検討
a.鼻腔やチューブにリドカインゼリー等を用いる手順もあり、局所麻酔を一律に不適切とはいえません。製品の添付文書や施設の手順、アレルギー等に従って判断します。本問の公式正答は、使用前の位置確認を示すeです。
b.頸部後屈は気道への迷入につながり得ます。嚥下可能な患者では軽度前屈等で嚥下を促して挿入します。
c.成人で35 cmでは胃に十分達しないことがあります。体格に応じて挿入長を見積もり、画像等で確認します。
d.誤挿入のまま液を肺へ注入する危険があります。流入音だけで位置確認をしません。
e.正しい。画像で気管支内迷入の有無と胃内への到達を確認します。
覚えるポイント
経鼻胃管は正しい走行・先端位置を確認してから使用する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第116回医師国家試験問題および正答
- PMDA:経腸栄養用チューブ等の添付文書改訂指示
- NICE:経鼻胃管の位置確認
- North Bristol NHS:経鼻胃管挿入時の局所麻酔の使用例
- PMDA:鼻腔・チューブへのリドカイン製剤塗布を記載した胃管添付文書
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。